西宮北口 西宮市 西宮 歯医者 歯科 おおがき歯科医院 矯正 予防歯科 歯周病


西宮北口のおおがき歯科



 


まず保護者の皆様へ
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 近年、子供の虫歯は減ってきていますがまだまだ虫歯に苦しむ子供、そして保護者の方々がたくさんいらっしゃいます。

 おおがき歯科では、保護者の皆様に、正しい歯の知識、正しい虫歯予防の方法を是非知っていただき、次にはもう新しい虫歯ができないように、また赤ちゃんにはその子が成長し永久歯が生え揃うまで1本の虫歯もできないようにと切に願っております。

 おおがき歯科は虫歯を治療する事に喜びを感じるのではなく、虫歯にならない様に予防し虫歯が無くなっていくことに喜びを感じるそんな医院でありたいと思っています。

 そんな願いも込めてこの小児歯科のページは作っています。

 

   第1章 乳歯、永久歯とその生える時期、お手入れの仕方
   第2章 歯のお手入れ
   第3章 虫歯
   第4章 治療
   第5章 Q&A
   第6章 何が大切?

第1章 乳歯、永久歯とその生える時期、お手入れの仕方

乳歯(20本)ってどんな歯?
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 乳歯は生後8カ月頃から生え始め、揃うと上下10本ずつ、全部で20本になります。
生える時期や順番はほぼ決まっており、最初の歯は生後8カ月頃に下の前歯が真ん中に2本生えてきます。
 2才半頃に一番奥に大きな歯が生えてきて3才頃に乳歯が全て生え揃います。
 ただ歯の生え方には個人差があり、生える時期がやや遅れたり、生える順序が異なる事があります。
前から
名前
歯の卵ができる時期
歯が生える時期(※)
1番目
乳中切歯
胎生7週
胎生7週
生後10か月
生後8か月
2番目
乳側切歯
胎生7週
胎生7週
生後11か月
生後1才
3番目
乳犬歯
胎生7.5週
胎生7.5週
生後1才6か月
生後1才7か月
4番目
第一乳臼歯
胎生8週
胎生8週
生後1才4か月
生後1才5か月
5番目
第二乳臼歯
胎生10週
胎生10週
生後2才5か月
生後2才3か月
※それぞれ4か月のずれがあります。

永久歯(32本)ってどんな歯?  
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 6才頃に永久歯に生え替わり始め、12才頃に永久歯28本が生え揃います。

 「親知らず」と呼ばれる一番奥の4本の永久歯(第3大臼歯)は18〜22才頃に生えますが、最近は元々なかったり、横に向いて生えない人が増えています。

 永久歯は乳歯と比べて大きいだけでなく、エナメル質が厚く、象牙質が締まって硬くしっかりしています。時間を掛けてゆっくり成長するからです。

 それに比べ乳歯は永久歯より小さくてエナメル質が薄く、象牙質もやわらかです。生えたばかりは特に虫歯になりやすいので、丁寧に歯磨きしてあげて下さい。

<永久歯の生える時期>

前から
名前
1番目
中切歯
7才2カ月
6才2カ月
2番目
側切歯
8才3か月
7才2か月
3番目
犬歯
10才2か月
9才9か月
4番目
第一小臼歯
9才8か月
9才11か月
5番目
第二小臼歯
10才9カ月
11才
6番目
第一大臼歯
6才8か月
6才3か月
7番目
第二大臼歯
12才
12才
8番目
第三大臼歯
20才前後
20才前後

 

妊娠中  
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 最初の歯が生えてくるのは生後8カ月頃ですが、歯が作られ始めるのはお母様の妊娠中です。
 妊娠初期のつわりの時期(妊娠5〜6週)に最初の乳歯ができ始めます。
 そして、なんと乳歯は前歯から奥歯まで全てつわりの時期(5〜15週)に作られ始めます。
 根まで完成するのは、生まれてからになります。
 また、最初に永久歯が生えてくるのは6才ですが、作られ始めるのは妊娠中です。妊娠3か月ごろに最初の永久歯(第一大臼歯)が作られ始めます。


 妊娠中に気をつけていただきたいのはまずは良く歯磨きをすること。
 妊娠中は
    @ 食事の回数が増える
    A 唾液から多量の女性ホルモン(プロゲステロン)が分泌されてそれを好む細菌が増える
    B 歯磨きが怠りがちになる
    C 嗜好品の変化、偏り 等によりお口の中が不衛生になりやすい
などの理由により特にお口の中が不衛生になりやすく虫歯や歯周病になりやすい時期です。
 その為よく昔から子供を一人生むと歯を一本なくすと言われてきましたがそんな事はありません。
 丁寧な歯磨きと安定期に2度、歯医者でのクリーニングすることにより虫歯や歯周病は高確率で予防できます。
 妊娠安定期5か月ぐらいの時に1回と8か月ぐらいの時に1回、計2回お掃除することによって、妊娠中に不衛生になりやすい口腔内で起こる疾病をかなり予防することができます。

 また、つわりのひどくて歯磨きが困難な方には以下を試すようにして下さい。
  @歯磨き粉は匂いや刺激の少ないものに変えましょう。
  A歯ブラシは子供用などの小さなヘッドのものにしましょう。
  B前屈みになって磨くなど少しでも楽な気持ちでブラッシング
   しましょう。
  どうしても辛いときは無理に磨かなくても構いません。
 ブクブクうがいだけでも構いません。
Cキシリトールガムも有効です。

 また、歯が痛い、痛くないに関わらず、妊娠中期(安定期)に2回、歯科医院に行って歯のお掃除を受けるようにして下さい。

 それは、歯周病だと早産のリスクが高まるという事が分かっているからです。歯周病のある人の早産の率は健康な人に比べ6倍も高い(初産では7倍)という衝撃的な報告が米国の疫学調査により発表されました。また、都内の産婦人科の調査によると早産30人中22人(77%)が歯周病という事実も判明しています。最近は、産婦人科の先生が妊婦に歯の掃除を薦めるにまでなっています。
 おおがき歯科では妊娠中期に2回歯の掃除をすることをおすすめしております。

 虫歯の治療は体調の安定する中期5〜7カ月頃(16〜27週)なら普通の人と何も違いはありません。初期2〜4カ月(4〜15週)、後期8〜10カ月(28〜35週)は応急処置のみ行うようにします。

 食事で気をつけて頂きたい事は偏らない食事をすること。よく歯の強い子にしたいので妊娠中にカルシウムを取ればいいですかと質問を受けますが、歯はカルシウムだけではできません。たんぱく質やリン、他のミネラルなどのバランスも大事です。偏らない食事を心掛けその上で日本人に不足しがちなカルシウムを気持ち多めに取るようにすると良いでしょう。

 

 

生後0〜8か月のころ (歯の生えていない期間) 
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 まだ歯は生えていませんが、乳歯は歯ぐきの中でぐんぐん育っています。
 5〜6か月に離乳がスタート、1日1回ヨーグルト状の食事を与え固形物を飲み込む練習を始めて下さい。
 6か月ぐらいになると下あごの歯ぐきの中に白いものが透けて見えてきますが、それが最初の乳中切歯です。だんだん白さが濃く大きくなり、また指で触ると硬くなってきます。まもなく歯が生えてくる兆しです。


 この時期に注意していただきたい事は、お母様、お父様はこの時期の間に歯医者に行って虫歯治療、歯石のお掃除などを済ませるようにしましょう。なぜなら、無菌で生まれてくる赤ちゃんのお口の中にお口の菌を移すのはほとんどがお母さん、お父さんで、そのお母様、お父様のお口の中が汚れていては早期にそして悪い細菌が赤ちゃんのお口に移ってしまします。特に歯が生え始めてからは非常に移りやすくなります。ですので、最初の歯が生えてくるまでに、ご自身を含め同居されている方に口腔内のケアを済ませておくように促すようにして下さい。

 そして何より注意していただきたいのが、赤ちゃんに細菌を移さないように注意する事です。同じスプーン、コップ、ストロー、歯ブラシなどは使わない、硬いものを咬んで軟らかくして食べさせない、赤ちゃんのお口にキスはしない、などを守るようにして下さい。3歳ぐらいまでは絶対に守るようにして下さい。

この頃の歯のお手入れ

 歯が生えていきなり磨こうとしても赤ちゃんは嫌がります。嫌がるところを強引に磨くとさらに歯磨き嫌いの悪循環になります。
 歯磨きの習慣を歯が生えるまでに準備期間を設けゆっくりとしつけていくと後が楽です。
 唇やお口の中の歯ぐきに指を入れ触れるのに慣れさせたり、ご両親が食事の後に歯磨きするのを見せてあげたり。
 そういった小さな積み重ねをしていくと赤ちゃんは歯は綺麗にするもの、綺麗にすると気持ちのいいものと理解していき、歯が生えてきたときに歯磨きがしやすくなります。
 
※歯が生えるまでのお口のトレーニング
 @いきなりお口の中は触らずにお口の周りを触り慣れさせていきます。頬を触って楽しくあやす時間を一日の中に作るようにしてください。
 Aよだれや食べ物の汚れはガーゼやタオルで唇を拭きます。繰り返していると徐々にガーゼやタオルで唇に触れるのを嫌がらないようになります。
 Bいよいよお口の中を触っていきましょう。機嫌のいいときに指でお口の中を触りあやしてあげて下さい。優しくそっと歯ぐきをなでるようにして下さい。

 

8か月〜1才半の頃 (前歯8本が生え揃うまで)  
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 最初の乳歯が生えてくる時期です。
 ゆっくり離乳を進めて下さい。
 7〜8か月の離乳中期には、豆腐ぐらいのかたさのものを1日2回。
 9〜11か月の離乳後期には、指でつぶせるバナナくらいのかたさの食事を1日3回。
 12か月以降の完了期には、家族と同じ食卓で形のあるやわらかいものを1日3回、いずれも手づかみで食べます。

 この頃の歯ですが、平均的に8か月頃に最初の歯が生えてきます。まず下あごの真ん中に2本、それから上あごの真ん中とその両隣の計4本、ついで下あごの両隣の2本が生え計8本になります。

 この時期はまだ歯ブラシで磨く使う必要はなく、ガーゼで前歯を拭いてあげて下さい。
 なお乳歯の生える時期や順番には個人差が大きく、最初の歯が上から生えたり、間があいたりしますがいずれも問題ありません。



 

 

 またこの時期から3か月に一度くらい歯医者さんに行ってお口のケアの仕方、気をつけるべき事などについて教えてもらうといいでしょう。虫歯予防のフッ素塗布などもお願いするとようでしょう。

1才を過ぎると上下4本ずつ計8本の前歯が生え揃い、前歯で食べ物をかみ切れるようになります。

 離乳は、前から4番目の歯(第一乳臼歯)が生える1才6か月頃には完了するようにしましょう。自分で食べようとスプーン等を使い始めるのもこの時期。こぼして汚し時間がかかりますが成長の証ですので見守ってあげてください。
 前歯が生え揃ったら哺乳瓶は卒業です。手を添えてあげると自分でコップを持って飲みますよ。
 もちろん、同じスプーン、歯ブラシなど使わない、お口にキスしない等赤ちゃんのお口に細菌が感染するような事は控えて下さい。
 特に離乳の時期に硬いものをお母さんが一度咬んで与えるなどという事は決してしないで下さい。

 

この頃の歯のお手入れ
 前歯が生えてきたら、ぬらしたガーゼなどで歯を拭いてあげて下さい。1才半になり奥歯が生えるまでは、まだ歯ブラシを使う必要はありません。

 ただ、次の時期になっていきなり歯ブラシを使おうとしても抵抗しなかなか口を空けてくれません。この時期から少しずつ遊び感覚でお母様が歯磨きをする姿を見せた上でストッパーの付いた安全な歯ブラシを持たせ真似させたり、歯磨きのビデオを見せたりして歯ブラシに慣れさせていくことも大切です。

 食後にはお茶や湯冷ましなどを飲ませて口の中に残っているものを洗い流すのも効果的です。

 この時期は歯はあってもほとんど使わずに舌でつぶして飲み込
む時期です。歯のあるなしではなくその子の食べる様子を見ながら離乳食へ進めていきましょう。断乳の目安は1才〜1才3ヵ月です。
※歯が生え始めるとむずがゆく何でもお口の中に入れて咬もうとしますので歯がためを与えるとよいでしょう。誤飲しそうなものは手の届くところには置かないようにしましょう。

 

1才半〜3才の頃 (奥歯が生えてきたら) 
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 1才半はいよいよ前から数えて4番目の奥歯、第一乳臼歯が生える時期。
 この時期には、スプーンなどを使い一人で食べようとしだします。なるべく自由にさせ、お母様が手を貸すのは最小限にして自立心を育ててあげて下さい。
 この頃の歯は一本とばして、奥歯(第一乳臼歯)が生えてきます。

 これで、上6本、下6本の計12本に。臼歯=うすの歯ですので、いよいよ奥歯で砕いたり、すりつぶして食べれるようになるのですが、この臼歯には噛み合わせの面に溝があって食べかすが残りやすく虫歯になりやすいので、できれば毎食後、特に歯に残りそうなものを食べた後は、溝をよく歯磨きするようにして下さい。
 前歯の歯と歯の間に隙間(発育空隙)が空いてきますが、放っておいて大丈夫です。少し隙間があいてくるのが普通で虫歯にもなりにくいですし、永久歯に生え代わった時に綺麗に並ぶサインですので全く心配する必要はありません。
 また、断乳することにより指しゃぶりの癖がつく子がいますが、1〜2才頃の指しゃぶりは心配いりません。長く続くと上の前歯がそって出っ歯になったり、上下の咬み合わせがずれたりします。4才を過ぎても続くようならどうぞ相談をしてください。

 

 2才になってくると、隙間の空いていた前から数えて3番目に乳犬歯(3番目の歯)が生えて噛み切る力がグンとアップします。
 両手を連動させて器用に使えだすようになり、お茶碗を持ってスプーンやフォークで食べることもできだします。食事の練習と思い優しく見守ってあげて下さい。この時期から正しい食事の仕方も教えてあげるとよいでしょう。

 食事はほとんど大人と同じものが食べられますが、上下の歯が生え揃わないうちに、大きいものや硬いものを与えると丸飲みする習慣がつきますので注意が必要です。
 この頃の歯は、上下で16本が揃います。毎食後、少なくとも寝る前には必ず歯磨きをしてあげましょう。
 奥歯が生えて尚上下の咬み合わせが逆の場合、3才からの受け口治療があります。永久歯に生え替わると自然と治る事もありますがその可能性は低く、この時期から積極的な治療をお勧めしますのでどうぞご相談ください。

 

この頃の歯のお手入れ

 ガーゼは卒業。いよいよ歯ブラシを使って歯磨きをするようにしましょう。
 奥歯は唾液腺から遠く唾液の自浄作用が働きません。また、奥歯にはデコボコした溝があり汚れが落ちにくいものです。毎食後、歯ブラシでしっかり磨くようにしましょう。(この章の後半の仕上げ磨きの9つの基本テクニック参照)
 この時期は“いやいや”が始まる時期ですが、歯磨きを嫌がらないようにするコツを幾つか挙げてみます。

 

@ まず歯ブラシを持たせ自由にさせます。お母様や上のお子さんと一緒に歯磨きをすると真似をしてやりたがります。次に仕上げ磨きをしてあげて下さい。

 

A 力を入れすぎないようにしましょう。特に上の前歯付近にある小帯(しょうたい)と言って歯ぐきのひだに当たると痛くて歯ブラシを嫌がりますので、上の前歯を磨くときはこの小帯を左手で押さえ歯ブラシが当たらないようにして磨いてあげて下さい。
 
B 機嫌のいい時を見つけて、楽しい雰囲気で磨いてあげましょう。歯磨きのビデオを見せたり、お母様がお気に入りの歌を歌いながら磨いたりするとよいでしょう。

C 店頭で好きな歯ブラシを選ばせるのも効果的です。

 

D それでも嫌がる子はかわいそうですが押さえつけてでも歯磨きして下さい。3才ぐらいになると嫌がるのもおさまってきます。


3才〜5才の頃 
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 最後の乳歯、第二乳臼歯(5番目の歯)が生え、全ての乳歯20本が生え揃います。
 スプーンやフォークも上手に使えるようになり、お箸も使いだせるようになります。食事はほぼ大人と同じものを食べられるようになりますが、コショウ、唐辛子など刺激性のあるものはまだ控えるようにして下さい。
 3才頃には第二乳臼歯(5番目の歯)が生え、乳歯20本が全て揃います。噛む力は飛躍的に向上し多少硬いものでも奥歯で砕きすりつぶして食べられるようになります。この歯が生え終わると6才の生え替わりまで歯の変化はありません。


 この一番奥の歯が生えてきたらフロスの始める時期。奥歯の歯と歯の間は乳歯の虫歯好発部位です!できれば毎日ですが、それよりも重要なのは継続的にフロスを通す事。余裕のあるときには歯ブラシに加えフロス掃除もするようにして下さい(糸ようじでも可)。

 成長するにつれ歯と歯の間に発育空隙(はついくくうげき)と呼ばれる隙間ができてくるのもこの時期。控えている大きな永久歯と生え変わる為に必要なスペースで全く心配いりません。むしろ心配なのはスペースの全くない子。このスペースが全くできない子は将来歯並びがでこぼこになる可能性が高いと言えます。


この頃の歯のお手入れ

 3才を過ぎると“いやいや”も落ち着き、嫌なことでも必要なことはしないといけないという事が理解できるようになり、歯磨きも嫌がらないようになってきます。
 自分で磨く習慣も身につき始めますが上手には磨けません。お母様が十分に仕上げ磨きをしてあげるようにして下さい。
 フロスを使っての歯と歯の間のお掃除もこの時期ぐらいから始めるようにしましょう。

 

 

6才〜9才の頃
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 小学生低学年のこの時期は、いよいよ前の乳歯が永久歯に生え替わり、また奥の乳歯のさらに奥に永久歯の第1大臼歯が生えてきます(混合歯列の前半)。

 食事はもう大人と同じ硬さ、大きさのものを食べられます。この時期になると与えられたものだけではなく自分でお家にあるおやつを食べたりジュースを飲んだりするようになりますが、チョコレートやキャラメルといったお菓子、甘いジュースを家に置かないようにして下さい。

 乳歯同様永久歯も生えたてほやほやの1〜2年は結晶度が低く虫歯になりやすい時期です。乳歯から永久歯に生え替わる小学生の時期は虫歯になりやすい時期です。おやつの与え方には十分な注意が必要です。
 仕上げ磨きは頻度は減らしつつも継続して行って下さい。思いもよらない事が起こっていたりします。


 6才を過ぎると下の前歯が最初に抜け生え替わります。次いで上の前歯、下の前歯の両脇の歯の順で乳歯が抜け、永久歯に生え替わります。
 前から数えて5番目(第二乳臼歯)のすぐ奥の歯茎に、永久歯の最初の奥歯、第一大臼歯が生えてくるのもこの頃です。この歯は6才頃に生えてきますので「6才臼歯」とも呼ばれ、咬む力の大変強い、歯並びの中心となるとても大事な歯です。奥にある為生えたのに気付きにくく、また咬み合わせの溝が深く複雑で歯磨きしにくい為すぐに虫歯になりやすい歯です。生えた頃には虫歯になんて事もよくあります。丁寧に磨き、また歯科医院での定期的なお掃除、シーラント(Q&A参照)、フッ素塗布を行い、しっかり虫歯予防しましょう。

 この奥歯が生えてくるときに歯ぐきを破って出てきますが、痛がったり、また噛み合う歯が咬んで傷ができて腫れたりすることがあります。長く続くようならご相談ください。

 

 乳歯がグラグラしているのになかなか抜けない場合、また乳歯の前後から永久歯が生えてきた場合はご相談ください。無理に抜こうとすると根が折れて歯ぐき内に残り、歯並びに影響する事もあるので注意してください。

この頃の歯のお手入れ

 早い子で5才から、乳歯の5番目の歯(一番奥の歯)の一本奥に大きな永久歯が生えてきます。第一大臼歯の登場です。
 この第一大臼歯は永久歯列の大黒柱の歯でできるだけ虫歯にしたくはないのですが、以下のBつの理由があり、他の永久歯に比べ早期に虫歯になりやすい歯なのでしっかり管理する必要があります。
   @ 溝が深く複雑で汚れが取れにくく虫歯になりやすい
   A 一番奥で磨きにくいので虫歯になりやすい
   B 生えるスピードがゆっくりで歯ぐきが覆いかぶさっている期間が長く虫歯になりやすい
 そんな虫歯になりやすい第一大臼歯が歯ぐきを破り見え始めたらしっかりと一番奥に歯ブラシを当て磨き、またフロスもしっかりと通してあげて下さい。

 時期を同じくして6才頃から前歯の生え替わりが進行し、続いて10才頃からは奥歯の生え替わりが進行します。更に12才になると奥に第二大臼歯が生えると永久歯列は完成を迎えます。

 この6才から12才までの混合歯列期は、虫歯になりやすい時期ですので、しっかりとしたご家庭と歯科医院での虫歯予防がとても大切になります。
 小学生の低学年のうちは毎日、高学年になっても頻度は減らしながらも最低週に1回は仕上げ磨きとフロスを通すようにしてあげてください。また、歯科医院での検診、歯垢除去、シーラント、フッ素塗布などを定期的に欠かさず受けるようにしてあげて下さい。

 

 

10才〜12才の頃
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 小学生高学年のこの時期は、前から数えて3番目から5番目の乳歯が抜け、永久歯に生え替わっていきます(混合歯列の後半)。また12才になると一番奥に第二大臼歯(=12才臼歯)が生え、親知らずを除く永久歯が全て(28本)生え揃い、永久歯列の完成を迎えます。
 6才頃に生える第一大臼歯にはシーラントをして虫歯予防されていても12才に生えてくる第二大臼歯にはシーラントしていない人がたくさんおられます。第二大臼歯も溝が深く虫歯好発部位ですのでシーラントを行い虫歯予防しましょう。
 食事で気をつけるのはお菓子の与え方。歯に残りそうなものは控え、またダラダラ食べるのも良くありませんので注意して下さい。

この頃の歯のお手入れ

 仕上げ磨きを卒業していく時期です。歯磨きの仕方(フロスの仕方も)・大切さをしっかり教え、歯科医院での定期的なお掃除、生えてきた奥歯のシーラント、フッ素塗布などを行い、虫歯になりやすい時期の最終時期を終えるようにしましょう。

 

 

13才〜 
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 お母様、お疲れさまでした。
中学生になるこの時期は、永久歯が生えてから2年以上経過してくると結晶度も上昇し虫歯になりにくくなります。
 もうお母様が特に気をつけて頂きたい事は特にありませんが、毎日歯磨き、フロスをしているか、甘いお菓子、ジュースばかり飲んでいないか、さりげなく注意をしてあげて下さい。
 定期的な歯科医院での掃除、フッ素塗布は今後も続けるようにしましょう。
 なお、親知らずは18才〜22才ぐらいに生えてきますが、最近は親知らずが元々なかったり、横を向いて成長し生えてこない人もたくさんいます。

 

 

第2章 歯のお手入れ

仕上げ磨きの9つの基本テクニック 
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@明るいところで磨いて下さい。
 明るいところで歯を見ながら磨いてあげて下さい。お昼に磨くときは太陽光が直接入るところで磨くとお口の中が良く見えきれいに磨けます。
A歯ブラシは子供用を
 ヘッドが小さめで柄が長いものがいいでしょう。
 洗面所を始め、リビング、寝室色んな場所に置いておくと、すぐに歯磨きできますし無くしたときにも安心です。余分にストックしておいてもいいでしょう。

B鉛筆と同じ持ち方で軽く握りましょう
 歯ブラシは鉛筆と同じペングリップで持ちましょう。
 指先で歯ブラシを動かし、手首を使って歯ブラシの向きをコントロールします。 

C子供の頭を膝の上にのせて。
 寝かせた姿勢で子供の頭を膝の上にのせると頭が安定し磨きやすくなります。

Dまずは左手を入れて。
 いきなり歯ブラシを入れずに、左手の人差し指をお口の中に入れ唇や頬を排除し磨く歯の磨く面を見て下さい。一番奥の歯もしっかり見て磨いて下さい。これが仕上げ磨きで一番大切なことです。
 無理やり押し広げると痛くて歯磨きを拒絶する原因になります。乾燥しているときは指を少し濡らしてから広げると案外痛くありません。

E磨く順番を決めましょう。
 磨く順番を決めていないと磨きむらがでやすいです。磨いているところはいつも同じで磨けていないところはいつも磨いていないということになりやすいです。
 片顎に10本ある歯を端から端まで数えながら一気に磨くようにしてすると磨きむらが解消されます。


F1日1回にするなら夕食後か寝る前に
 できれば毎食後、もしくは朝晩2回の食後には歯磨きをしたいですが、それが無理な時は1日1回、夕食後か寝る前には磨いて1日の汚れを取るようにしましょう。寝ている間は唾液の量が減って虫歯になりやすいので、寝る前の1回だけでもしっかり磨くと効果的です。

 


G歯磨きは回数、時間よりも質
 1日に何回磨いても良く磨けていなければ1日に何回何分磨いても虫歯になってしまいます。定期的に歯科医院で検診を受けて歯磨き指導を受け、お母様の磨く癖を直し歯磨き名人になっていきましょう。

 

H歯と歯の間はフロス、糸ようじを使って
 隙間の無い歯と歯の間の汚れは歯ブラシだけではとれません。必ず、フロス、糸ようじを使いお掃除するようにしてください

歯磨きグッズ 
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@歯ブラシ・・・柄が短く太いものがお勧めです。ブラシの部分は歯2本分ぐらいの小さなものが良いでしょう。子供の成長に合わせ歯ブラシも変えていきましょう。また、4歳ぐらいまでは歯ブラシでのどをつかないように、保護プレートが付いているものを選ぶと安全です。注意していただきたいのは歯ブラシを加えながら立ったり歩いたりさせないでください。

 

Aフロス・・・歯と歯のあいだが詰まっているところ(すきっ歯ではないところ)は歯と歯の間に汚れが残り虫歯になります。フロスや糸ようじなどの糸で歯と歯の間をこすりお掃除して下さい。あ母さんが糸のお掃除に慣れていない場合はフロスよりも糸ようじが使いやすいでしょう。

 

B歯磨き剤・・・歯質を強くするフッ素配合がお勧めです。歯磨き粉の味が苦手な子には天然甘味料のキシリトール配合のものが良いでしょう。

 

C小物、CD・DVD、本・・・麻磨きを置いておく棚や、ホルダーなどに子供の好きなキャラクター付きのものを与えたり、シールを張ったりすると歯磨きを嫌がらなくなることがたくさんあります。また、音楽や画像を見せながら、また歌を聴かせながら楽しくしてあげると喜んで歯磨きさせてくれることも多いです。また子供に歯磨きの大切さを教える為に、本やDVDを上手に使うと良いでしょう。

 

 

第3章 虫歯

虫歯発生のメカニズム 
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 お口の中に糖分(特に砂糖の主成分の庶糖)が残っていると、虫歯菌(代表がミュータンス菌(ストレプトコッカス・ミュータンス)は糖分を分解してネバネバしたのり状の物質を作り、ツルツルとした歯の表面に膜のように張り付きます。
このネバネバに色んな菌が集まって匂いのある白い垢のようなものができます。これを歯に付く垢だから歯垢(しこう=プラーク)と言います。歯垢は菌の集団です。食べかすではありません。

 この歯垢の付着は非常に早く、食事直後から始まります。カプセル(バイオフィルム)のようになった歯垢の中で、糖分やデンプンが分解され酸を作り出し、歯の表面を溶かします(脱灰=だっかい)。歯磨きの目的は、歯の表面からこの厄介なベタベタした歯垢を取り除くことなのです。

 ただし重要なのは、たとえ歯はいったん溶け出したとしても初期であれば唾液の中からカルシウムやリンなどを取り込み、溶けだした部分が元に戻る力を持っています(再石灰化)。しかし、糖分を摂る回数が多すぎたり、歯磨きが疎かで長い期間歯垢をためていると再石灰化は難しくなり深い虫歯になっていきます。
 
 つまり、虫歯の犯人は、糖分そのものではなく、摂る回数と歯垢の放置になります。
 次の章ではさらに虫歯発生の条件と予防法についてご説明します。

 

虫歯発生の4つの条件 カイスの輪 
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 以下の4つの条件が重なると虫歯が発生します。 
 @弱い歯に、A砂糖が供給され、B虫歯菌がつき、C時間がたつと発生します。この4つが揃わないと虫歯は発生しません
虫歯予防の為にはそのいずれかを取り除いていけばよいのです。
 @歯を強くし、A砂糖の摂取の仕方に工夫をし(減らすわけではありません)、B虫歯菌の数を減らし、C虫歯菌の活動する時間を短くしていく(=砂糖がお口の中にいる時間を短くする=歯垢を長くためない)事が虫歯予防になります。
 具体的な方法が以下の表になります。

条件
虫歯になりやすい条件
予防法
歯の質
歯の質が弱い
歯の質を強くする
 @,フッ素入りの歯磨き粉の使用
 A,定期的なフッ素塗布
砂糖
砂糖の取り方に問題がある
砂糖の取り方に気をつける
 @,おやつを選ぶ
 A,キシリトール
 B,最後は水で流す
虫歯菌
お口の中に虫歯菌が多くいる
虫歯菌を減らす
 @,徹底した歯磨き・フロス
 A,衛生士による定期的なプロの掃除
時間
虫歯菌が活動する時間が長い
虫歯菌が活動する時間を短くする
 @,甘いものをダラダラ食べない
 A,甘い飲み物をダラダラ飲まない
 B,最後は水で流す
 C,食後早目の歯磨き

虫歯のでき方
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 @エナメル質内の小さな虫歯…痛みなどの自覚症状はありません。人により、歯により治療するか、進行を予防するか判断します。この段階なら治療もわずかな時間で済みます。

 A象牙質まで進んだ虫歯でしみたりする…象牙質は軟らかいので進行が急に早くなります。一見、黒くなっているところや穴が小さくても奥で大きく進行していることも多く、すぐに治療が必要です。
 B神経まで届いた虫歯で痛みが強い…虫歯菌により神経が強い炎症を起こしズキズキする事もあります。放っておくと永久歯にも影響します。
 C残せない程に進んだ重症の虫歯…神経が腐り、根の先まで病気が拡大した段階です。歯ぐきが腫れたり硬いものが咬めなくなります。永久歯に悪影響を与える可能性が高く重症です。

 

虫歯になりやすい子って? @〜C
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@歯磨きを嫌がる子
 虫歯の原因の歯垢がそのままになり、いずれ虫歯になってしまいます。
A歯に残りやすいおやつを食べている子
 歯に残りやすいベタベタしたおやつは唾液の自浄作用も働きにくく、また歯磨きでも落としにくい為、いずれ虫歯になってしまいます。
B一日中だらだら食べている子
 再石灰化する時間がなく脱灰する一方で虫歯が多発します。
C甘いものを良く飲食する子、また離乳の遅い子
 お口の中に虫歯菌が大好きな糖分が常にある為、虫歯になってしまします。

虫歯のできやすい3つの箇所
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@歯同士が噛み合う面にある溝

【対策】 おやつの選択…歯に残りやすいおやつを食べないようにする。
シーラント…奥歯の咬む面にある溝をセメントで埋める処置(保険適応)

A歯と歯がくっついて隣り合っているところ

【対策】 フロス…歯磨きでは取れない歯と歯の間の歯垢は糸でお掃除して下さい。

B歯の生え際のところ

【対策】 飲み物の選択…糖分の含んだ飲み物(乳酸飲料、スポーツ飲料など)の制限
根元を磨く…明るいところで目で確認して一本ずつ磨いて下さい。

 

乳歯の虫歯は気付くのが遅れがち。定期検診・早期治療が大切!
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 乳歯の神経はあまり敏感ではない為、なかなか痛みを感じず、お母様が気付くのは遅れてしまいがちです。それを防ぐ為には、3か月に1回ぐらいは歯科検診を受け虫歯がないかチェックしていくことが大切です。

  お母さんの中には「乳歯はいずれ永久歯に生え替わるんだから、乳歯が虫歯になっても構わないんじゃないの」と思われている方がいらっしゃるかもしれませんがそんな事はありません。乳歯のときに虫歯が多いとその虫歯菌がたくさんいるお口の中に永久歯が生えてくるわけですから永久歯もまた虫歯になってしまいます。永久歯と言っても生え始めてから2〜3年は未熟で虫歯になりやすい状態で、特に一番奥に生えてくる永久歯の第一大臼歯(6才臼歯)は最も虫歯になりやすく、乳歯に虫歯のあるお口の中に生えてくる第一大臼歯は高い確率で虫歯になってしまいます。


  6才から12才までの乳歯から永久歯に生え替わる時期(混合歯列期)は虫歯のない子でさえ虫歯にかかりやすい時期です。ましてやお口の中にすでに虫歯がある子は虫歯になりやすいのは明らかです。
 乳歯の虫歯も放置せず早期にしっかり治療しお口の中の虫歯菌の数を減らして虫歯のできやすい永久歯への生え替わりの時期をできるだけ清潔な状態で迎えましょう。
 その為には、@日々の正しい仕上げ磨き、A定期検診と虫歯予防、B発生した虫歯は早期発見早期治療、が何より大切です。

 

哺乳瓶虫歯って?lines

 泣き止まない赤ちゃんを寝かしつける為に、哺乳瓶でミルクやジュース、スポーツドリンクなどを飲ませながら寝かしつけていると上の前歯を中心に虫歯が多発してしまいます。
 これが「哺乳瓶虫歯」で、寝ている間は唾液が出ず自浄作用が働かないので飲料に含まれている糖分が歯の周りに停滞し虫歯が発生します。
 母乳にも糖分は含まれていますので同じことです。できれば飲ませながら寝かせるのはやめましょう。歯の為に断乳は1才〜1才3か月が目安です。前歯の表面が白く濁っていたら要注意です。裏側はすでに大きな虫歯になっているかもしれません。

 

虫歯になりやすいおやつ  lines

糖分が多く、歯へくっつきやすいもの(歯に付いたままになりやすいもの)です。


  〜例〜
   ・炭酸飲料
   ・ケーキ(カップケーキ)
   ・チョコレート 
   ・ようかん・あめ 
   ・コーヒー牛乳 
   ・ウエハース 
   ・ベビーボーロ 
   ・ビスケット 
   ・乳酸飲料 
   ・飲むヨーグルト 
   ・果肉飲料 
   ・パイ
   ・グミ

 

虫歯になりにくいおやつ lines

糖分が少なく、歯にくっつきにくいもの(歯に残りにくいもの)です


  〜例〜
   ・りんご 
   ・いちご 
   ・ゼリー 
   ・せんべい 
   ・シュークリーム 
   ・ホットケーキ 
   ・野菜
   ・クラッカー
   ・プリン  

 

 

第4章 治療

おおがき歯科での子供の歯の治療
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@予防処置 

 (1)染め出し…磨き残しを赤く染まる専用の液で染めていきます。赤く染まったところを鏡で子供本人に見てもらい歯ブラシで磨いて取っていきます。磨き残しを自覚するとともに正しい歯磨きを学習してもらいます。

 (2)術者磨き…残ってしまった赤く染まった部分を私たちが歯磨きしてピカピカに掃除していきます。
  (3)フロス…歯と歯の間の磨き残しはフロスを使ってきれいに掃除します。
 (4)シーラント…乳歯、永久歯とも奥歯の溝を予めクリームで埋めてしまいむし歯になりにくくします。乳歯の奥歯が生える2〜4歳、永久歯の奥歯が生える6〜12歳にその都度行っていきます。
 (5)フッ素塗布…結晶度が低くて軟らかい生えたての乳歯、永久歯にフッ素を塗って虫歯予防します。3か月に一度塗っていくとだんだん歯が硬くなり虫歯になりにくくなります。

 

Aサホライド塗布
 1、2才児で虫歯治療がまだ難しい場合は、サホライドという液を歯に塗って虫歯の進行を止めます。サホライドを塗ると虫歯の部分は進行が止まりますが黒く染まりますので気になります。成長し虫歯治療ができるようになると黒い部分を取り除くことができます。


B穴のあいた歯に詰め物を
 虫歯がまだ小さく歯の大部分が残る場合には、虫歯を取り除いた後、レジンといった樹脂や金属をその穴に詰めていきます。レジンは歯と同じクリーム色なので見た目が綺麗で違和感がありません。


C虫歯が大きく神経まで届いちゃうと
 神経まで届いてしまった虫歯は、麻酔をして虫歯を取った後、神経の処置が必要になってきます。神経を取った後、そこにお薬を入れ、その上に詰め物をしていきます。

Dもっと虫歯が大きくなって歯の形がなくなってくると
 乳歯は極力抜かず自然な永久歯への生え替わりを誘導するのが小児歯科の基本的な考え方です。でも歯の形がなくなってしまうほど大きな虫歯になってしまったり、根の先まで細菌が浸食し膿がたまってきたりすると抜歯が必要になってきます。
 抜歯の後は隣の歯が倒れてこないように保隙(ほげき)装置を入れておく必要があります。
E 永久歯が変なところから生えてきた
 乳歯が抜けずに後続の永久歯が外や内に生えてくると自然には乳歯が抜けずに歯並びが悪くなることがあります。麻酔をし抜歯をする必要があります。
F 咬み合わせがおかしい
 乳歯の歯並びがそのまま永久歯にも反映されるとは限りませんが、お母様が気になされた時点で歯医者さんに相談してみる方がよいで
しょう。
G けが
 前歯が折れた、抜けた場合はできるだけ早く歯医者さんに行きましょう。抜けた歯は水道水で洗わず、牛乳などにつけてお持ち下さい。

 

小児歯科選びのポイント
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@口コミ・・・お知り合いにどこの歯医者さんに連れて行ってるか聞いてみて下さい。実際の口コミより信じれるものはないでしょう。子供の対応に慣れているか、できるだけ痛みを感じないような治療を心掛けているか、お母さんが不安になるような事はなかったか、聞いてみるといいでしょう。
A通いやすいか・・・歯科治療は痛み、詰め物が外れたなど突然の事態が起こりやすく、また一度で終わることなく何度か通って終了となる事もあります。いくら評判が良くてもあまり遠くだと通院に疲れてしまい、治療中断ということにもなりかねません。
Bよく話を聞いてくれる・・・「虫歯なので削って埋めましょう」だけではなく、なぜ虫歯になったのか、どうすれば予防できるのかを面倒くさがらず歯科医師や衛生士が説明してくれる医院がお勧めです。
C毎回の治療内容を説明して納得できる・・・専門用語を使わずに分かりやすく簡潔に優しく説明してくれるとお母さんも安心して通院できますね。

D予防処置をしてくれる・・・次の虫歯ができないように予防処置に力を入れている歯科医院がお勧めです。歯のお掃除をしてくれるか、歯磨き指導を分かりやすくしてくれるか、フッ素塗布を行っているかで判断してみてください。
E医院の雰囲気がよい・・・明るく快適かどうか、衛生的か、活気があるかなどご自身の直感も大切です。それがそのお母様お子様の第一印象と一致します。
F院長の人柄・・・説明は分かりやすいか、信頼できそうか、貴方の目で判断しましょう。


歯医者への掛かり方&マナー(歯医者に好かれる患者になる為に)
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 歯の治療、予防はお母さんと歯医者さんの2人3脚。気をつけていただきたい事は・・・ 

@ 子供にうそをつかない・・・「痛くないよ」、「抜かないよ」などとうそをついて子供を連れて行かないようにして下さい。実際の治療はどうしても痛みや不安を伴うものです。歯医者さんに行くときは「頑張って治そうね」と落ち着いて説明するようにしましょう。また治療が終わった後は「すごいね。頑張ったね。」などとしっかり褒めてあげるようにして下さい。

A 歯を磨いていく・・・通院する前には歯を磨いていきましょう。歯が汚れていては治療にも差し支えますし、エチケットしても失礼です

B 遅れていかない・・・予約時間を守らずに遅れていくと、次の患者さんの貴重な時間を無駄にしかねません。歯医者さんはそれを避けるため早く治療をしようとして焦ったり説明も不十分になりお互いにとって良いことは何もありません。余裕を持って予約の5分前には行くようにしましょう。

 

C 予約を守る・・・予約制の歯医者さんでは、あなたの来院のため準備をして待ってします。必ず通院可能な日時に予約を取るようにしましょう。受付だけがキャンセルを把握している歯医者さんは少なく必ずドクターもキャンセルを把握しています。ちょっとしたことで度々予約を変更していると、歯医者さんも言葉にはしませんが本気で向き合ってくれなくなるでしょう。 スタッフの印象も悪くなり良いことはなにもありません。

やむをえない時以外はキャンセルはせずに予約の5分前には行くようにしていると歯医者さんからの信用も得られ全てがうまく作用するでしょう。またキャンセルする場合は最低連絡を入れ、また迷惑が最小限になるようできるだけ早く連絡を入れるようにしましょう。
D しっかり伝える・・・ただ単に痛いでは歯医者さんもしっかりとした診断がつきません。どの歯がいつ頃からどうなったのか、をきちんと歯医者さんに伝えるようにして下さい。また、どんな時に痛がるかも重要な伝達事項です。

 

第5章 Q&A

Q&A
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Q.受け口
A.前歯だけが生えているときの受け口はあまり問題ありませんが、奥歯が生え揃った後にまだ受け口なら注意が必要で早期に治療を行った方がいいことが多いですので一度ご相談ください。

Q.指しゃぶり 
A.3歳までの指しゃぶりは特に問題ありませんが、4歳になってもしているようなら骨格や歯並びに悪影響がでますのでやめさせるようにして下さい。
Q.いつから歯医者行くの? 
A.早いことにこしたことはありませんが歯が生え始めたなと思われたら一度お越しください。その時期に気をつけて頂きたい事のお話、プロによる歯のお掃除、歯磨き指導、フッ素塗布(可能な場合)などを行います。その後は3か月に一回を目安にお越しください。
Q.フッ素は体に悪くない?
A.フッ素は一般の食物にも含まれている成分で特に体に問題はありません。
Q.歯が生えてこない 
A.歯の萌出時期は本当に個人差があります。あせらずにお待ち下さい。1才3か月を越えても生えてこないようなら一度レントゲンを撮って調べてみると良いでしょう。

Q.白い斑点がある 
A.その部位は歯のエナメル質の部分的な形成不全が考えられます。透明の氷に空気が入っていると白く曇って見えるのと良く似ています。こういった部分は虫歯になりやすいため虫歯予防が肝心で、徹底的なお掃除と定期的なフッ素塗布を行い人工的に歯を強くしていくことが求められます。

 

Q.歯が黄色い 
A.エナメル質といって歯の最表層が薄い為に、中の第2層目の黄色い象牙質がエナメル質で遮断されず黄色く見えている事があります。硬いエナメル質が薄いのですから虫歯になりやすく進行しやすい歯と言えます。徹底的なブラッシング、定期的なフッ素塗布に加え、こういった歯はフロスを通すことも重要です。

 

Q.歯と歯の間に隙間がない 
A.隙間がないところは、歯ブラシだけでは磨き残しがでやすく虫歯になりやすいので、フロスを通してあげるようにして下さい。

Q.歯ぎしり 
A.生理的な活動ですし、子供の咬む力はそんなに強くありませんので問題ありません。

 

Q.虫歯はうつるって聞いたけど 
A.虫歯は(歯周病も)感染症です。無菌で生まれてくる赤ちゃんのお口に虫歯菌が必ず誰かから移ったのです。問題はその時期と細菌の悪性度合、免疫のしっかりしない生まれたての時期に移ってしまうと一気に定着しますし、細菌だらけのお口の人から移るとたくさんの種類の菌が移ってしまします。重要なのは、@赤ちゃんとスプーン、お箸、ストロー等を子供と共有しない。口にはキスしない、A赤ちゃんの歯が生えるまで(約8ヵ月)に同居している方は歯の治療、掃除を済ませておくことです。

 

Q.シーラント 
A.乳歯・永久歯とも奥歯の噛み合う面には複雑な溝があり食べかすが詰まりやすく、歯磨きでも取れにくいため、奥歯の溝は虫歯の好発部位です。その溝を予め、クリームで埋めてしまい複雑な形状を単純化し、詰まりにくく歯磨きしやすい形にするのがシーラントと呼ばれるものになります。乳歯の奥歯が生える2~4歳、永久歯の奥歯が生える6歳~12歳にその都度行うのが良いでしょう。食事でとれる事もありますが、その時はまた埋めれば何の問題もありません。

 

Q.おやつの与え方 
A.砂糖の入ったものをダラダラ食べる・飲むのが一番よくありません。糖分で酸性化してしまったお口の中を中性に戻そうとする唾液の効果が働く時間がなく、お口の中はずっと酸性になり虫歯が発生してしまいます。おやつは量ではなく回数・時間が重要です。一日1回なら1回、2回なら2回と回数をしっかり決め短時間に食べさせるようにしましょう。マンガを読みながらダラダラ、テレビをずっとみながらダラダラ、これが一番よくありません。

 

Q.歯をぶつけて折れた、抜けた
A.水道水で洗わず、泥が付いていてもそのまま牛乳に入れて持ってきて下さい。戻る可能性が高くなります。

 

第6章 最後に

おおがき歯科の考える大切な9項目 
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  @妊娠安定期に2回歯の掃除をしておく。
  A赤ちゃんの歯が生えるまで(約8ヵ月)に同居している方は歯の治療、掃除を済ませておく。
  Bスプーン、お箸、ストロー等を子供と共有しない。口にはキスしない。    
  C歯医者さんで時期にあった正しい歯の掃除の仕方を教えてもらう。
  D3か月に一回は歯医者さんで掃除とフッ素塗布をしてもらう。
  E歯磨き、フロスを毎日行う。
  F奥歯が生えてきたらその都度シーラントを行う。
  G6才臼歯が生えてきたら徹底的に磨く。
  H永久歯の犬歯が生えるまでに前歯の歯の重なりは治しておく。

 

締めくくり
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“12歳になったときの虫歯や虫歯治療の跡がない綺麗な永久歯”

それはお子様への最高のプレゼント。
おおがき歯科はそれを達成する為の良きパートナーでありたいと思っています。

 

 

西宮市 おおがき歯科 診療時間



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